『踊る。秋田賞』ファイナリスト発表

『踊る。秋田賞』国内コンペティションファイナリスト発表!

この度は「踊る。秋田賞」国内コンペティションにたくさんのご応募を戴き、誠にありがとうございました。 エントリーは2021年5月30日をもって締め切り、応募総数は68作品でした。 この中から厳正な映像審査により、以下の10名の振付家をファイナリストとして選定しましたので、ここにお知らせ致します。


選出ファイナリスト(エントリー順)

1. 田村興一郎(神奈川)

田村興一郎(神奈川)

新潟生まれ。振付作家・ダンスアーティスト。DANCE PJ REVO主宰。京都での創作活動を経て、現在は横浜を拠点に活動中。韓国・フランスの滞在制作にて現地アーティストとの共同クリエーションや、ルーマニア・ロンドン・香港など各国著名なフェスティバルからの招聘上演として参加するなど国外でも活動。まるで観る者と対峙するような身体強度と、独特な感性で立ち上げる世界観は“ミニマルハードコア”と称される。またワークショップ開発やこども育成事業にも関わるなど、彩りのある活動を目指している。2020・2021年度セゾン・フェローⅠ。横浜ダンスコレクションにて最優秀新人賞、若手振付家のための在日フランス大使館賞、シビウ国際演劇祭賞を受賞。

F/BRIDGE

撮影:塚田洋一/プロフィール写真 撮影:金井崇 日本人は働きすぎと言われている。
適度に疲労を得た肉体は”誰かのために尽くした”という達成感に満ちている。しかし、働きすぎて肉体が過労死寸前にまで至れば、無力感に苛まれ、その意味を失い、何のための労働なのか分からなくなる。言うなればこのダンス作品は誰も救えない日本労働社会へ視点を向けている。
ダンスのための労働なのか、労働のためのダンスなのか。
我々若者の存在意義を一度、問うてみる。
単純作業から身体性を獲得し、劇場というシンプルな異空間に、創造の橋を建造する。それは我々にとって新たな時代へ架かる橋となる。
働くことは誰かのための生き方。
踊ることも誰かのための生き方。

2. 中川絢音(東京)

3歳よりクラシックバレエ、4歳より日本舞踊を学び、足袋とトゥシューズの狭間で思春期を過ごす。桜美林大学にて演劇とコンテンポラリーダンスに出会い、2011年に”水中めがね∞”を立ち上げ作品創作を開始する。
「人間社会におけるダンスの在処・在り方を模索し開拓すること」を目標に掲げ、舞台作品や映像作品の創作・企画等を行うコンテンポラリーなダンスカンパニーとして活動中。
現在、振付家・ダンサー・制作・ドラマトゥルク・ビジュアルデザイナーなどが所属している。

my choice, my body,

「私は、私の身体を選んで、生まれてきた。
この身体に起こる全てのことを、この身体で経験することを選んだ。
そして、私はこの身体をどうするか、この身体とともにどう生きていくかを、自由に選ぶことができる。」

もし、そう思えたら、あなたはあなたの人生の全てを愛することができますか?

あなたの人生と、私の人生に、愛を込めて。


3. 松井麻実(神奈川)

神奈川県横須賀市の漁業町、漁師の孫として自然豊かな町で育つ。小学生の頃からオリジナルのラジオや台本などを作る日々を過ごし軽トラの荷台を舞台に踊り始める。
10~20代はストリートダンスを軸にバトルや大会の日々を過ごす。自身の経験より「朝ごはん」をコンセプトアートとし、毎朝の記録撮影やそこからくる色彩や音色、風景を元に振付や映像作品等を生み出し制作活動している。
【近年の活動】SAI Dance festival2021 solo First price 受賞、Macau CDE Springboard 招喚、六本木アートナイトスピンオフプロジェクト映像作品「珈琲跳」

egglife

私は毎朝卵を食べます。

毎朝同じメニューです。 スクランブルエッグや目玉焼きを作ります。

だいたい同じ時間帯で同じ行動をします。

しかし、私は同じように卵のひび割れをつくることはできません。

卵が割れる現象は、新しい一日の始まりです。
そしてそれは生きている証拠です。

何事も壊すことを恐れないでください。

期待と希望は常に生まれます。

ーーーーーーーー
本作品はasamicroのコンセプトアートである「朝ごはん」から生まれています。
当たり前であり、ありきたりな日常の繰り返しの中に微力な変化は必ず生まれていることに愛おしさや期待、敬愛を持って制作しています。

誰もが永遠に秘めている、幼稚でハートフルで美しき魂に拍手を。

4. 小林萌(東京)

5歳から始めた空手で初段黒帯をもつ。
大東文化大学スポーツ科学部スポーツ科学科卒業。2018年同大学ダンサー渡邊 華蓮とデュオユニット『odd fish』を結成。
以後、ソロで活動しながらデュオで創作活動をし、国内外で作品を発表している。
アーティストのMVにも参加。

ON AIR

オンライン時代の今日、私たちは、誰と接触し、何を食べ、どこへ行ったのか。
全てを把握され、記録される。
権力による監視には抵抗しつつも、他者に覗かれることに依存し続ける私たちは何を求めるのか。
今日も私たちは通じ合える誰でもない誰かとの繋がりを探し漂う。
監視社会の心地よさ、縛り、娯楽に私たちは空洞を抱えながら依存し、溺れていく。



5. 楊天麗(東京)

楊 天麗 /百一BAIYI

中国の⼭東省出身。吉林芸術学院振り付け専攻卒業。2018年4月から⽇本に留学。日本大学芸術学研究科に大学院2年在学中。中国と日本で公演、作品の振付も行う。
2014年8月に北京で桂勘と原田伸雄のワークショップに参加し、舞踏と出会った。現在、舞踏の身体表現を探りながら、中国モチーフと融合することにより、再構築作品を創作する可能性を探究している。

梅花(メイホア)

この作品はいのち(梅花)の生と死をテーマに、冬から春への季節の移り変わりの中、氷が溶け、流れる水となり、蒸発し、水蒸気になる。寒い冬に梅の花が咲く、暖かい春に花びらが散る。そういった自然の摂理、つまり梅花のもつ力強い生命力と美しい魅力をイメージして舞台上で表現する。








6. 黒田勇、岡田玲奈、岡村圭祐 <Null共同振付>(東京)


 

〇Null
岡田玲奈、岡村圭祐、黒田勇の3人によるコンテンポラリーダンスグループ。それぞれが学生時代に愛知県で出会い、大学卒業時に結成。
岡田玲奈は黒田育世主宰〈BATIK〉、岡村圭祐は坂田守&長谷川まいこ主宰〈Tarinof dance company〉、黒田勇は山田うん主宰〈Co.山田うん〉に参加し個々でもカンパニーダンサーとして活動。
各々の身体性を活かして創り出されるムーブメントを武器に、あらゆるテーマに対して常に多角的視点なアプローチを試み、個性溢れる作品創作に取り組んでいる。
東京新聞主催第76回全国舞踊コンクールにて群舞部第1位、文部科学大臣賞、その他多数受賞。


 

〇黒田勇
愛知県出身。至学館大学卒業。石原弘恵に師事。高校入学時に昔からやっていたサッカーをやめてダンス部に入部。大学4年生から本格的にコンテンポラリーダンスの作品制作を始める。大学ダンス部の全国大会である第21 回 Art.M in 富山2018では最高賞である松本千代栄賞を受賞。座・高円寺ダンスアワード受賞。その他多数のコンクールにて受賞。19 年より山田うん主宰のダンスカンパニー〈Co.山田うん〉に参加。演劇、バックダンサー、他の振付家の作品出演などマルチに活動の場を広げている。独自のアクロバティックな動きと身体表現を融合した踊りを持ち味とし、フロアを使ったムーブメントを得意とする。


 

〇岡田玲奈
石川県出身。幼少より白楊モダンダンス研究会にて勝木順子、井ノ上敦子に師事。至学館大学卒業。大学時代は創作ダンス部に所属し、同時期清洲MDAにて石原弘恵に師事。これまで数々の舞踊コンクールに出場し受賞。19年より黒田育世主宰 に参加。CM出演、演劇・ミュージカル振付助手、他振付家の作品出演などマルチに活動中。近年では北陸ダンスフェスティバルへの参加を機に故郷での活動も積極的に行う。モダンダンスで培ったテクニックを武器としたバイタリティ溢れる身体を持ち味とする。

〇岡村圭祐
愛知県出身。中京大学卒業。高校、大学と創作ダンス、コンテンポラリーダンスをメインとして活動をし、多数のコンクールにて受賞。 2020年1月から上京し、現在は坂田守&長谷川まいこ主宰のに所属。元eスポーツのプロチームに所属していた経歴をいかし、2021年2月、宮崎を拠点に活動しているダンスカンパニー<んまつーポス>と共同制作をし、eスポーツとダンスを組み合わせた作品『たがる』を上演。ゲーム×ダンスといった新しいジャンルにも挑戦している。第20回Art.M in 富山2017にて最優秀賞である松本千代栄賞を受賞。座・高円寺ダンスアワード受賞。

What’s wrong ?

ある何気ない会話の中で、一つの疑問が生まれた。

女性である私が男性のように力強く踊ったとしても男性が力強く踊るものには敵わない。
しかし、男性が女性のようにしなやかに美しく踊りきれた時、女性が同じように踊ったとしても男性の方が魅力的にみえる。男性はずるいと。
それに対し、男性である僕は女性のほうがずるいと思った。
女性は男性のような格好をしていても男らしくかっこいいとみられる。
しかし、男性が女性のような格好をしていたら、違和感を感じ、悲観的にみられるのではないかと。

何故、このように捉えかたの違いがあるのだろうか。

我々は装って踊っている。
ただ、それだけのこと。
性をもたないものが、
分け隔てが存在するこの現代(視覚的偏見)
をみて何を思うだろう。

7. 亀頭可奈恵(東京)

2013年日本女子体育大学、舞踊学専攻入学。コンテンポラリーダンスを学ぶ。2014年、振付兼ダンサーであるダンスカンパニーtantanを設立。
2015年ダンス花にて「生きる為に食う。」奨励賞。2016年ダンスがみたい!14にて「傷としお。」オーディエンス賞。2017年、NEXT REAM21にて「触らぬ神にたたりなし。」最優秀賞。同じく、SICF18 PLAYにて栗栖良依賞。2018年、単独公演「正義の自由論。」発表。2019年、単独公演「ほつれ。」発表。同年、六本木アートナイト2019に参加。2021年、単独公演「天国と地獄。」発表。現在も、創作活動を続けている。

生きる為に食う。

何かを手に入れる為には、何かが犠牲になっている。
その何かを犠牲にしてでもどうしても手に入れたいものがあるとき、私は命懸けで向かっていく。
私の全てを削って、実体を持たず、魂を持たず、私の意識が、本能が途絶え、ただの気だけになったとしても私が私であるうちは追いかける。
何もかもを持たず、私は追って追って追って捕まえる。
全てを蹴落として、全てを失って、手に入れた結果が必ずしも良いとは限らずとも、私はそれを捉えてみせる。
手に入れるという事は、その全ての責任を私が引き受けるという事。
いくらでも、私がその責任を背負ってみせる。
私にはそれしかないのだから、全てを犠牲にして、どんなに傷つこうと、追って追いかけて、この手でつかんで、引き寄せて、腕の中に抱いて、強く強く私の中に押し込んで、私と一つになるように。
「いただきます。」
私にとって生きるとはそういう事。

8. 吉沢楓(埼玉)

吉沢楓(よしざわふう)

1996年、埼玉県出身。振付家・ダンサー。
幼少時よりジャズダンスを習い始めたのをきっかけに、これまでバレエ、創作ダンス、モダンダンスなどを踊ってきた。
日本女子体育大学舞踊学専攻を卒業。ダンス作品を大学在学時より作り始め、振付も行う。森下真樹が主宰する森下スタンドに所属。
舞台と客席との関わりに、人間同士、ダンスでしか通じ合えない神秘的、魔術的、本能的な力があると考えており、美的刺激の先に精神的な作用を感じ取れるような作品を作ることを目指している。近年の主な振付作品として2020年12月Dance×Scrum!!!2020にて作品「歯みがき」、2020年1月ダンスがみたい!新人シリーズにて作品「人魚姫」などを発表。

歯みがき

身体に生えている“歯”を毎日きれいにする行動、“歯みがき” 。
歯という口の中に感じる違和感。人工的で機械的でそのもの自体はダイヤモンドの様に硬い。けれど柔らかい感じ、愛らしさ愛おしさを感じる。
そんな歯が虫歯にならないために、歯を磨くこと。毎日毎日磨いて、磨いて、磨いて。なのにどこか噛み合わない。磨き足りてない。私が悪いのか。やはり仕上げはお母さーんが必要なのか。徐々に自分でも気づかないスピードで溶けていって穴があいている。
歯みがきという生活の一部を省みることで、当たり前の生活というものを客観的に捉え直し、又、自身の歯に想いを馳せることで、そこに身体の宇宙をみてみたい。歯を磨くことが、一体何に繋がっているのか。何故私達は歯を磨いているのか。
この作品を体験することで歯・歯みがきというものに対して、体験する前と少し違った見方、捉え方を獲得し、日々の歯みがきに前向きに努めてもらいたいと考えている。口の中へようこそ。

9. 木村素子(千葉)

木村素子

日本人。女性。幼少期からクラシックバレエをはじめ、ジャズやヒップホップを経験し、日本女子体育大学舞踊学専攻に入学後コンテンポラリーダンスに出会う。ダンスの種類やジャンルに囚われず、様々な催しに出演や作品出展をする。

MATE

舞台写真1枚
木村 素子(きむら もとこ)/梶 みなみ(かじ みなみ)/
中嶋 美虹(なかじま みこ)
なにを隠そう、隣のあなたも、隣のあなたも、期待値ゼロ信用度 0%の交友関係です。でも隠しますよ、本人曰く、うまく生きていきたいので。障害物を避けて、己は己を偽る方法で、幸せ目指して歩きましょう。どうでしょうか。わたしはわたしに 追いつけませんし、あなたはあなたに追いつけません。つまり、わたしたちは本心を見失っている可能性が非常に高いです。空っぽな気分は気のせいでしょうか。






10. 浅井信好(愛知)

愛知県出身。ストリートダンサーとして活動を始め、その後山海塾で舞踏、脱退後はコンテンポラリーダンスの世界を中心に活動。2017年よりコンテンポラリーダンスのプラットフォーム<ダンスハウス黄金4422>の代表を務める傍ら、本年4月より名古屋藝術大学舞台芸術領域専任講師も務める。

Peeping Garden/re:creation

観る者があたかもクロード・モネの「散歩、日傘をさす女」を鑑賞したときのような、風景画、人物画、美人画のどれとも限定することのできない感覚に陥り、「風景を見る」という場から「風景に滞在する」という場へ移行することを目指す。







2019年 土方巽記念賞アーカイブ

『踊る。秋田』2017 ファイナリスト公演1日目

『踊る。秋田』2017 ファイナリスト公演2日目

『踊る。秋田』2017 ファイナリスト公演3日目

2021年7月1日
『踊る。秋田』実行委員会本部事務局